こめちきのシチュエーションドラマCD語り

シチュエーションドラマCDについての感想と妄想

乙女向けドラマCD『籠女ノ唄~吉原夜話~ 空木編』ネタバレ感想-切なくて甘々!

佐和真中さん演じる空木の声が低めで格好いい!!

佐和真中さんが出演されていることを知り、『籠女ノ唄吉原夜話空木編』を聴きました。
佐和さん演じる空木(うつぎ)の声が、低めで格好良くて!!
物語も好みだったので、ぐいぐい惹き込まれました!!

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今回は乙女向けドラマCD『籠女ノ唄~吉原夜話~ 空木編』のネタバレ感想を書きます。
結末を含みますので、苦手な方はご注意ください。

乙女向けドラマCD『籠女ノ唄~吉原夜話~ 空木編』のざっくりしたあらすじ

時は、江戸時代。
ヒロイン(聴き手のこと)は、今まさに吉原の塀をよじ登ろうとしていた。
そこへ見回りにやって来た、吉原の自警団・四郎兵衛会所(しろべえかいしょ)の頭である空木(CV:佐和真中さん)が声を掛ける。

怒声でもなく、憐れむでもなく。
ただただ興味深そうに。

ヒロインは武家の娘だったが、家が傾いた為に、吉原へ売られてきたのだ。
だがそんな身の上の人間は、この場所では珍しいものではない。

空木はヒロインに、足抜け(吉原から勝手に逃げ出すこと)をすると、どうなるのかをわかりやすく説明してやる。
そして家に帰っても、誰も歓迎してくれないだろうということも。

自分の置かれた状況に納得したヒロインを見ると、空木は彼女が働いている廓・小夜月屋(さよづきや)まで送ってゆく。
店を抜け出したことまで誤魔化そうとしてくれる空木に、優しさを覚えるヒロイン。
ヒロインはそこで初めて、空木の名前を尋ねた。

年は過ぎ…ヒロインは、小夜月屋の花魁となっていた。
馴染み客もでき、淡々と仕事をこなす日々。
たまに見回りをしている空木に出会うと、会話を交わして昔を懐かしんだりして。

ある日。
道を歩いていると、浪人に絡まれてしまう、ヒロイン。
そこへ駆けつけた空木は、あっという間に男を退治してしまう。

だが、吉原の治安を独自に護っている空木は、四郎兵衛会所の頭として、ヒロインが働いている小夜月屋へ頭を下げに行く。
小夜月屋の楼主・東雲は、そんな空木に感謝をして、ヒロインの座敷へ招いた。

2人きりで語り合った後、ヒロインは空木に淡い想いを抱く。
しかし、ヒロインの想いとは逆に、彼女を遠ざけようとする、空木。

それは彼女を嫌ってのことではなく、誰よりも幸せになって欲しいからだった。
とびきりお金持ちで裕福な男に、身請けされればヒロインは幸せになれる…空木は、そう信じて。

ヒロインの空木への想いは、日増しに大きくなってゆく。
空木が怪我をしたと聞けば、たった1人で長屋まで押しかけてしまう程に。
ヒロインの本気を感じつつも、自分では彼女を幸せに出来ないというジレンマに悩まされる、空木。

そんなとき、小夜月屋で火事が起こる。
現場に駆けつけた空木は、一番にヒロインの安否を確認するが、東雲から逃げそびれたことを聞く。

空木は迷うことなく、燃え盛る炎の中へヒロインを助ける為に飛び込んだ。
落ちて来た梁に腕を潰されながらも、どうにかヒロインを助け出せた空木は、そのまま意識を失ってしまう。

後日。
空木の長屋へ、東雲がヒロインと共にやって来た。
出火原因は、本気になった遊女と客の無理心中ー…。
東雲は、ヒロインを助けるために片腕を自由を失くしてしまった空木に大恩を感じ、なんでも願いを聞届けるという。

そんな東雲に、空木はヒロインを自由の身にして欲しいと頼み込む。
その願いを聞き届けた東雲は、ヒロインをその場に置いてゆく。

空木はヒロインに、好きだという想いと、ずっと一緒にいたいという気持ちを伝える。
空木の言葉に頷いて、ヒロインは彼の傍で生きてゆくことを、決意するのだった。

結ばれるはずがないと諦めかけていた想いが実る物語がとても好みです!

結ばれるはずはないと想いがすれ違って、それでも互いを愛おしく想う気持ちが育っていって…最終的に、結ばれる。
とっても好きな物語の流れで、大満足でした!!

キャラがちゃんと自分の過去を語ってくれるのは、いいですね。
どうしてこんな感じの人なのかが、より理解できて深みが増します。

空木が古傷(刀で斬りつけられた痕)や自分の名前の由来の話をするときは、胸が締め付けられるほどでした。
妹さんを守れなかったことを、傷を見るたび思い出して、1人苦しんでいたこととか…。
出身地を思い出して見せる、切なそうな溜息とか。

誰よりも強く見えた人の内側に、実は触れただけて崩れそうな弱さがあるなんて!!
私の妄想力だけでは、とても推し量れません!!

空木の自分語りのおかげで、誰よりも仲間を大切にし、愛しい人は自らの命に代えても護りに行っちゃう“空木”という人物が、ストンと納得できます。
ヒロインへの、想いの大きさも…「なんだよ、もうっ!」と、空木のほっぺたを突っつきに行きたくなるくらいです。

心配しなくとも、空木とヒロインは末永くしあわせに暮らしてゆかれることでしょう!!
…この2人の、その後が描かれているような特典CDがあったらいいのになぁ。

脚本がとても好みだったので、同じ『籠女ノ唄~吉原夜話~』シリーズが気になってきました!!

こちらのキャンペーン…現在進行中なのかなぁ。
記事の日付は昨年のもののようなのですが…特典のドラマCD…魅力的過ぎます!!
佐和さんの空木編は、なさそうですけれども。

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